Agile Conference Tokyo 2014

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昨年のAgile Conference TokyoではKanbanをテーマに、盛りだくさんの内容をお届けし、盛況のうちに終了する事ができました。そして今年も、例年に引き続き、Agile Conference Tokyo 2014を開催する運びとなりました。

今年のテーマは「Continuous Delivery / DevOps」です。
メインスピーカーはThoughtWorks社から2名を招聘し、海外の最新アジャイル情報についてご紹介致します。 基調講演には、今回で3度目となるジェズ・ハンブル氏に登壇頂きます。過去にもこのテーマで講演し、大変好評でした。今年は近刊予定の書籍「Lean Enterprise」の内容にも触れて頂く予定です。

そして特別講演として、シャオセン・ワン氏が海外の大規模分散アジャイル開発事例についてお話します。当カンファレンスにおいて、ThoughtWorks社から初の女性スピーカーということで、要注目です!!

更に、今回は連動企画としてジェズ・ハンブル氏による「Continuous Delivery」のトレーニングも開催します。2年前にも開催しましたが、”時間が足りなかった”、”もっと色々聞きたかった” 等、多数お寄せ頂いておりましたので、それにお応えし、開催します。絶好の機会ですので、是非ご参加下さい。

本セミナーは抽選、トレーニングは先着順となっておりますので、
お早めにご登録ください。

連動企画

「Continuous Delivery」トレーニング開催!

  • 日時:2014年7月24日(木) 10:00~17:00
  • 講師:ジェズ・ハンブル氏(ThoughtWorks Inc.)


お申し込みは、先着順となっております。お早めにお申し込み下さい。
トレーニング詳細とお申し込みはこちら。
※ 本カンファレンスとは別にお申し込みが必要です。

ThoughtWorks社(http://www.thoughtworks.com/

マーチン・ファウラーが所属することでも知られるThoughtWorks社は、システムインテグレーションとコンサルティングを主な業務とする企業であり、アジャイルコミュニティへの貢献で世界に知られています。

マーチン・ファウラーは、1980年代の半ばからオブジェクト指向に取り組みはじめ、ソフトウェア開発に関する有名な5冊の本を著しています。アジャイル・アライアンス(Agile Alliance)のメンバーであり、2001年にアジャイルソフトウェア開発宣言の起草にも関わっています。

著書
アナリシスパターン―再利用可能なオブジェクトモデル』(ピアソンエデュケーション)
UML モデリングのエッセンス 第3版』(翔泳社)
リファクタリング―プログラムの体質改善テクニック』(ピアソンエデュケーション)
XPエクストリーム・プログラミング実行計画』(ピアソンエデュケーション)
エンタープライズ アプリケーションアーキテクチャパターン』(翔泳社)
ThoughtWorksアンソロジー――アジャイルとオブジェクト指向によるソフトウェアイノベーション』(オライリー・ジャパン)
ドメイン特化言語 - パターンで学ぶDSLのベストプラクティス46項目』(ピアソン桐原)
NoSQL Distilled-A Brief Guide to the Emerging World of Polyglot Persistence 』(Addison-Wesley Professional)

たくさんのご応募ありがとうございました。

プログラム

9:40

受付/開場

10:10~10:20

オープニング

長瀬 嘉秀 (株式会社テクノロジックアート 代表取締役)
10:20~11:30

[基調講演(70分)]エンタープライズDevOps: 開発とIT運用間の障壁を取り除くには

アジャイルプロセスは、もともとユーザー、プログラマー、テスター間の障壁を取り除くために作られました。今、DevOps(開発とIT運用間のコミュニケーション、コラボレーション、インテグレーションのための新しい原則とプラクティス)は開発と運用間の障壁を取り除こうとしています。アジャイルの原則を運用に広げ、グループ間のインターフェースを再構築することで、DevOpsは価値の高いソフトウェアを今までよりも速く、間違いを少なくして実現できるようにしています。
本講演では、大企業でDevOpsのプラクティスを実行する方法をご説明致します。なお、小さな組織でも同じ方法が使えます。まず、大規模なIT部門における危機的状況に触れ、その根本原因とDevOpsによる解決方法を説明します。DevOpsの道を切り開いていく原則(コラボレーション、自動化、測定、情報共有)が高品質のソフトウェアの高速リリースによって継続的デリバリーを可能とする仕組みを探求していきます。amazon.com を含む実際の企業の例を用いて、DevOpsの技法を用いて社内でイノベーションを加速させる方法と、成功に必要なアーキテクチャと組織構造を取り入れる方法をご紹介します。

講演者:
Jez Humble(ジェズ・ハンブル) (ThoughtWorks Inc.)
11:30~11:40

休憩(10分)

11:40~12:20

[Session 1(40分)]アジャイルなプロダクト計画策定と分析手法
「発見から納品へ (Discover to Deliver) 」入門

アジャイル開発では、ユーザーストーリーと呼ばれる簡潔なユーザーニーズの記述を元にして開発を進めます。ユーザーストーリーには、簡単な形式でニーズを表現できるという点で大きなメリットがありますが、業務、ユーザー、技術などの複数の利害関係者が関与する開発の内容を判断するためにはユーザーストーリーに書かれた情報や観点だけでは不十分になります。
そのような課題を解決する手段として、本講演では米国EBG Consulting社のEllen Gottesdienerさんらが提案している「発見から納品へ (DtD: Discover to Deliver) 」というアジャイルなプロダクト計画策定と分析手法を紹介します。DtDは、以下の2つの観点を用いてプロダクトに対するニーズとその実現スケジュールを利害関係者で話し合い、合意していく手法です。

-時間軸(現在、事前、全体)
-プロダクトの7側面(ユーザー、インターフェイス、アクション、データ、制御、環境、品質特性)

DtDの大きな特徴は、これまでのビジネス分析者のスキルをワークショップという新たな形でうまく活用することで、このような話し合いや合意形成を行おうとする点です。

講演者:
藤井 拓 (株式会社 オージス総研)
12:20~12:30

休憩(10分)

12:30~13:10

[Session 2(40分)]アジャイル開発を支えるコード品質とリスク解析

アジャイル開発では、バグを作りこまない、品質を作りこむプロセスの確立が鍵となります。バグ検出精度の高いソースコード静的解析技術は、安定したクリーンなコードの維持を実現し、アジャイル開発に取り組む多くのチームで活用されています。本セッションでは、アジャイル開発に関わる開発者が知っておくべき最新の静的解析技術について、以下のトピックをとりあげます。

・コードの質を高めて手戻りを削減する
・静的解析からテストの質の向上へ
・コベリティ社内での取り組みと効果

コードの質、テストの質がアジャイル開発の成功を大きく左右します。本セッションで、是非アジャイル開発を支える周辺技術の1つ、静的解析について理解を深めていただきたいと思います。

講演者:
JUNG Sang Hun(ジョン・サンフン) (コベリティジャパン 株式会社)
13:10~14:15

昼休憩(65分)

14:15~15:25

[特別講演(70分)]Thoughtworks社による海外導入事例
~分散アジャイルの事例~

大規模ソフトウェアデリバリーセンターの運営は容易な仕事ではない上に、チームが複数拠点に分散されていると、さらに困難となります。分散アジャイルデリバリーを成功させ、規模を拡張させるには、どのようにすればよいのか。
本講演では不動産会社とオーストラリア最大の保険会社での分散アジャイルデリバリーの実例を示し、適切なプラクティス、人員、技術、文化を導入して分散アジャイルをいかに継続するかを検証します。分散デリバリーを成功させ、グローバルな人材活用でビジネスの成長をサポートするために学んだ教訓を示し、フェーズごとに規模を拡大させていく方法をご説明いたします。

講演者:
Xiaoshen Wang(シャオセン・ワン) (ThoughtWorks Inc.)
15:25~15:35

休憩(10分)

15:35~16:15

[Session 3(40分)]継続的デリバリーの実現へ!
~クラウドによってアプリケーション開発はどう変わるのか?~

クラウド技術に代表されるテクノロジーイノベーションが、DevOpsと継続的デリバリーを推し進めるドライバーになりつつあります。
DevOpsを実行するための環境を計画し、整備するのは、率直に言って面倒なプロセスでしたが、アプリケーション実行環境だけでなく開発環境もクラウドを利用することで、継続的デリバリーの環境を容易に利用できるようになってきています。
当セッションでは、最新クラウド型アプリケーション開発について、IBMの新しいPaaSサービス「BlueMix」をまじえて、仕組みだけでなくデモも含めてご紹介します。

講演者:
江木 典之 (日本アイ・ビー・エム 株式会社)
16:15~16:20

休憩(5分)

16:20~17:00

[Session 4(40分)]JBoss BRMSとアジャイルプロセスの親和性

BRMS(Business Rule Management System) とは、アプリケーションと分離したビジネスルールを管理・実行するシステムのことです。 アジャイルプロセスは、一般的には設計作業を簡略化する考え方ですが、プログラミングを自動化した少し変わったアジャイルプロセスの事例と、次世代Paas実行基盤 JBoss×Paasをご紹介いたします。

①Agile BRMS の実践
( JBoss BRMS と自動生成技術を利用したアジャイル開発 )
日立ソリューションズでは、様々なアジャイルプロセスの適用をしています。過去のアジャイルカンファレンスでは、ScrumとRubyの事例、エンタープライズシステム開発のハイブリッド アジャイルの事例などをご紹介させていただきました。今回は、JBoss BRMS と独自のプログラム自動生成技術を組合せ、設計作業をアジャイルで繰返し、自動生成する事例をご紹介いたします。

②PaaSを活用した「DevOps」のススメ
数年前から期待を集めていたPaaSは、2014年、本格的に利用できる環境が整いつつあります。レッドハットが提供するOpenShift PaaSは、近く、国内展開を本格的に開始する予定です。本セッションでは、OpenShift PaaSを活用したDevOpsの特長とその活用方法を取り上げます。

講演者:
英 繁雄 (株式会社 日立ソリューションズ)
岡下 浩明 (レッドハット 株式会社)
17:00

閉場

※上記スケジュールは予告無しに変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。

プロフィール

Jez Humble(ジェズ・ハンブル)
Jez Humble

ThoghtWorksのPrincipal (プリンシパル)であり、カリフォルニア大学バークレー校の講師。

高く賞賛された本"Continuous Delivery"の著者でもあり、開発者、システム管理者、トレーナー、コンサルタント、マネージャー、講師など、IT分野のプロフェッショナルとして14年以上従事。多様なプラットフォームや技術を使い、非営利団体、テレコム、さらには金融サービスやネットショップ向けのコンサルティングを経験。現在は、企業がエンジニアリングプラクティスの実装を通して、常に有益で高品質かつ、確実に効果的なソフトウェアの提供をする為の支援に焦点をあてて、活動しています。

藤井 拓
Jez Humble

株式会社オージス総研 技術部アジャイル開発センター センター長

2003年よりアジャイル開発手法とプロジェクト測定の研究と、それらのプロジェクトの適用支援に従事。認定スクラムマスター、認定SAFe Program Consultant、博士(情報学) 2014年2月にScaled Agile Frameworkを解説した「アジャイルソフトウェア要求」を翻訳、出版。

JUNG Sang Hun(ジョン・サンフン)
ジョン・サンフン 氏

コベリティジャパン株式会社 セールスエンジニア

軍事用ソフトウェア開発、受託開発プログラマーとして6年従事。その後、メカニカルCADベンダーのテクニカルサポートの業務を経て、2008年コベリティに入社。現在はセールスエンジニアとして活動中。

Xiaoshen Wang(シャオセン・ワン)
Xiaoshen Wang 氏

ThoughtWorks 中国支社(成都)のLead Consultant。

アジア太平洋地域全体のオフショアビジネスを中心に、ビジネスアナリスト、プロジェクトマネージャーとして5年以上、デジタルマーケティング、保険、エンターテイメント、メディアやテレコム分野におけるコンサルティングに従事。 これらの経験により、ビジネスとIT実施可能要件のギャップを埋める為のドメイン知識を得、更に過去にはクライアントの業務分析、スコープ管理、イテレーションの管理、顧客と開発チームの統合、およびワークフローの促進やプロジェクトの納期保証に深く携わっています。現在は、分散アジャイルデリバリーに注力しており、保険や不動産、小売業の大手市場にて従事しています。

江木 典之
江木 典之氏

日本アイ・ビー・エム株式会社 シニアITスペシャリスト(Senior IT Specialist)

2000年日本アイ・ビー・エム入社、金融業のお客様を中心にシステム開発保守に参画し、プログラマーからプロジェクト・マネージャー、PMOを経験。2009年よりIBM Rational事業部。アジャイルの普及を中心にセールス活動、導入支援・コンサルティングに従事しています。

英 繁雄
英 繁雄氏

株式会社日立ソリューションズ 生産技術センタ担当部長。

大手企業様のシステム運用やシステム開発の経験を経て、現在は自社の開発標準を推進する生産技術センタにて、開発手法の検討や社内標準開発手法の普及に従事している。アジャイルプロセスには、2001年に社内システム開発で実践したのを機に十数年携わっている。最近では、プロジェクトの目的や体制などの特徴に合わせて、Scrumやハイブリッドアジャイルなど、さまざま形でアジャイルプロセスの取込みを行っている。
著書に"ハイブリッドアジャイルの実践"がある。

岡下 浩明
岡下 浩明氏

レッドハット株式会社 ミドルウェア事業部 事業部長 

大手システムインテグレータでJavaを中心としたアプリケーション開発を経て、2001年から大手外資系ベンダーでJava EEアプリケーションサーバーの導入、提案業務に携わる。2007年 現レッドハット株式会社に移籍し、Red Hat JBoss のビジネスを立ち上げをリード。数々の挑戦の結果、JBoss BRMSを国内BRMS市場でNo.1のシェア(2013年 ITR調査)を達成。現在の関心は、IoT(Internet of Things)におけるミドルウェアソリューションの構築とOpenShift を中心としたPaaSビジネスの立ち上げに取り組む。

長瀬 嘉秀
長瀬 嘉秀

株式会社テクノロジックアート 代表取締役。

1986年,東京理科大学理学部応用数学科卒業。朝日新聞社を経て,1989年,株式会社テクノロジックアートを設立。OSF(OPEN Software Foundation)のテクニカルコンサルタントとしてDCE(Distributed Computing Environment)関連のオープンシステムの推進を行う。OSF日本ベンダ協議会DCE技術検討委員会の主査を務める。現在,株式会社テクノロジックアート代表取締役。UML Profile for EDOCの共同提案者,ISO/IECJTC1 SC32/WG2委員,UMLモデリング推進協議会(UMTP)発起人。明星大学情報学部講師。元中国浙江大学客員教授。