未知への適応法
暫くご無沙汰しておりました、岡部です。まだ1年は経たないと思いますが、年月が過ぎるのは早いですね。
今回は、最近ふと思ったことを少しだけ、たまには「モデリング」カテゴリでも書いてみたいと思います。 前回の私の記事(科学と魔法)にも通じるところがあります。
私にはもうすぐ幼稚園に入る子供が居るのですが、子供の成長には目を見張るものがあります。 大人になってもこのくらい成長できたら、すごいだろうなとは、どの親も思うことでしょうか。
子供と接し、その成長を見守りながら、刺激を与えたり、たまには誘導したりしていると、 子供がどのように物事を理解し、本人にとっての世界観を構築していくか、その過程が見えてきます。
子供にとっては、世界は初めてみるものです。 (稀に特殊な才能を当初からもっている子供も居るかもしれませんが。) 初めてみる世界の構造や成り立ち・ルール・仕組み・因果・自分の行為の影響、 そういったことを一般的には試行錯誤しながら会得していくように見えます。
実際、ある程度成長するまでは、子供は試行錯誤し、 学習はその試行錯誤結果に影響を受けているように見えます。 例えば、それが実際には正しくなくても、ある一度の試行の結果でさえ次回に活かします。 勿論、試行回数が増えれば増えるほど、その次に正しい行動を取れる精度も向上します。
余談ですが、ですから親は、この時期にはある程度結果を導くなどして、 子供の成長する方向を誘導することが出来ます。悪用はいけませんよ! でも、それは通常「しつけ」に利用されます。 (「しつけ」とは、現社会のルールを教え、適用させ、生き抜く術を与える務めなり。)
しかし、ある程度試行錯誤によって成長すると、今度は「組み立て」を始めます。 試行錯誤で得られる知識は断片的なので、これを繋ぎ合わせて、体系付け始めるわけです。 そうすると「概念」が必要になってきます。 つまり、単なる事実の積み重ねではなく、それらを抽象化することが必要になります。
「数」、「時間」、そのもの自体とは別途に付与される「役割」とその名前など。 やたら数え始めたり、昼と夜の区別、「もうすぐ」「あとで」、時計、「ごっこ遊び」などが代表的でしょうか。
「科学と魔法」で言えば、数打ちゃ当たる魔法を連打したのち、その結果を科学的に分析し始めるのです。 科学とは「記号」と「帰納」と「演繹」であると、私は書きました。そしてそれは、「モデリング」です。
最初に結論を述べずにグダグダ言うのは私の悪い癖ですが、 最初に述べた「最近ふと思った」と述べたのは、そんな子供の「考え方」の変化と動きを見ていて、 『子供は常にリモデリングを繰り返しながら生きている』こと気付いたということです。
なんということでしょう!(ビフォーアフター風に!)
子供の驚異的な成長は、未知に適応する為の究極のアジャイルモデリングに支えられているのではないでしょか。
今回は、ここで終わりです。何か示唆が得られれば幸いです。